低体温症に注意

低体温症に注意

低体温症に注意

東日本大震災の発生日は、雪の舞う3月11日でした。

津波による被害があまりにも大きく、反面病院で受診できた方の多くは、トリアージタグで緑(軽症)と診断されました。

しかし、電気・ガス・水道のライフラインが停止してしまい、暖房を使うことができなかったため、避難所および自宅避難者は、徐々に低体温症となり、その結果、既往症の再発、肺炎の併発などが原因で、多くの方が亡くなられました。

東日本大震災では、震災関連死が1,632人に上っています。(平成24年3月31日現在)

災害により被災した場合、電気・ガス・水道が止まる可能性は非常に高くなります。

想像してみてください。

真冬の避難所や事務所で、暖房がないなか数日を過ごさなければならない状況。そして毛布さえ十分に無いとしたら、体力のないお年寄りや体調の悪い方、小さなお子様にとって、大変過酷な日々となることでしょう。

低体温症は、体温を維持する能力を失った時に起こります。つまり熱を発生するよりも速く体から熱を失う状態のことで、体の深部の体温が低下しています。

軽度の低体温症では体が熱を発生させようとして、心拍と呼吸が増加し震えが生じ、傷病者は立毛します。

中程度の低体温症に至ると、歩行や微細な運動が困難になります。傷病者は寒いという感覚が鈍り、避難所を離れたり衣服を脱いでしまったりすることがあります。また混乱して、どこにいるのかどこに行くのか分からなくなることもあります。
山で凍死者が、衣服を脱いでいたということがよくあります。

さらに悪化すると、傷病者の心拍数は低下、インスリンの効果は減退しはじめ、やがて意識を失い、心停止を引き起こすこともあります。

体温を失い続けると、反応はより鈍くなり、反射作用がなくなり、身体の酸素消費量が変化します。
この状態での低体温症は、致命的です。

人の体の奥の温度である深部体温が35度以下になったとき、低体温症と診断されます。
35〜32度は低体温症の軽症、32〜28度は中等症、28〜20度は重症とみなされます。

<対処>
傷病者を少しずつ温めてください。急激な体温の回復は、心臓に負担をかけるため行わないでください。
温かい場所にゆっくりと移動させ、濡れた着衣を脱がし、身体を乾かします。
その後、乾いた毛布で身体を温めます。(サバイバルブランケットは有効です)
傷病者の汗で身体が冷えることがありますので、汗を拭きとって下さい。
救急隊員が到着するまで、傷病者を温め続けます。
意識レベルの変化、呼吸の状態などを監視します。

※注意:低体温症の人にアルコールを飲ませてはいけません。
アルコールは一時的に体温を上げる効果がありますが、その後さらに体温が奪われます。

出血でも体温が大きく下がります。

一般的なコンパクトなサバイバルブランケットは、自分自身の体温を保持して温めるため、すでに体温が下がっている場合は、体温の回復は困難です。

☆ブリザードブランケットは、完全防水・防風に加え、Reflexcellの特殊な3層構造を取り入れることで、非常に暖かく包み込み、使用者を低体温の危険から護ります。
1つの層が破損しても、残りの層が十分に暖かさを保ちます。

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